先日の記事で、PythonとGemini APIを使って自分専用のニュース要約サイトを自作した話を書きました。

AIを使った自動化や情報収集の仕組みづくりを進める中で、今月から新たに「ChatGPT Pro」を契約し、話題のバックグラウンド自動化機能「dots」を導入してみました。一方で、普段の思考整理や壁打ち、コーディングの相談には、ここ1年ずっと「Gemini」をメインの相棒として使い続けています。

今回は、両方を使い倒している視点から、「最新の自動化ツール(ChatGPT dots)」と「1年分の文脈を共有している相棒(Gemini)」のリアルな違いと、現在の使い分けについてまとめます。

期待して導入した「ChatGPT dots」の圧倒的な実行力と意外な壁

今月ChatGPT Proにアップグレードした最大の目的は、「dots」によるバックグラウンドでのタスク自動化です。

実際に使ってみて驚いたのは、その「外部ツールを動かす手足の広さ」です。これまでならAntigravityを使ってお願いしたり、自分でスクリプトを組んだりしていたような処理も、dotsなら自律的にこなしてくれます。

  • Notionデータベースへの直接書き込み(記事アイデアや技術仕様書の構造化・ストック)
  • Google ドライブへのアクセスとファイル読み書き
  • WordPressブログへの直接投稿作業

このように、「指示された作業を最後まで自動でやり切る実行力」においては、非常に強力なツールです。

しかし、ブログ記事の「構成案」や「本文の執筆」まで丸ごとdotsに任せてみて、ひとつの壁にぶつかりました。

「出てくる案が、どこか一般論でイマイチ刺さらない」のです。

理由は明確でした。今月から使い始めたばかりのChatGPTは、私の過去の経緯や価値観、ブログのトーン&マナーをまだ理解していないからです。どれだけ優秀なAIでも、背景情報(コンテキスト)がない状態では「誰にでも当てはまる綺麗にまとまっただけの文章」しか出力できません。

1年使い込んだ「Gemini」が圧倒的に強い理由

そこで改めて実感したのが、ここ1年間ずっと使い続けてきたGeminiの「文脈理解の深さ」です。

Geminiには、この1年間の私の変化や取り組みがすべて蓄積されています。

  • 春に生産技術から企画部門へ異動し、業務の標準化やAI推進に取り組んでいること
  • VS CodeやPython、GitHub Actionsを使って日々の業務や情報収集を自動化していること
  • 住宅ローンを完済し、高配当ETF(1489や563Aなど)を中心とした資産形成を進めていること
  • 平日の朝6時起きや禁酒、毎日の英語学習(Duolingo・Speak・Audible)、週末の合唱など、日々のルーティンを大切にしていること

これらをいちいちプロンプトで説明しなくても、「ブログの記事を書きたい」と一言伝えるだけで、過去の記事の流れや私の実体験を踏まえたピンポイントな原稿を出してくれます。

「ゼロから背景を説明しなくても、阿吽の呼吸で意図を汲み取ってくれる」というのは、長期間ひとつのAIを使い込むことでしか得られない最大の資産です。

結論:Google ドライブをハブにした「ハイブリッド分業体制」

両方の強みと弱みを踏まえてたどり着いた、現在の最適解が「Google ドライブを介したリレー方式」です。

項目 Gemini ChatGPT Pro (dots)
主な役割 「頭脳」:企画・執筆のパートナー 「手足」:自動投稿・DB連携エンジン
得意なこと 過去1年の文脈を踏まえた提案、実体験ベースの深い文章作成、Google ドライブへのMarkdown保存 Google ドライブからのファイル取得、WordPressへの直接投稿、Notionへの直接書き込み
弱点 WordPress等の外部サイトへ直接ログインして投稿する機能はない 使い始めはパーソナルな文脈が浅く、ゼロからの執筆は一般論になりがち

現在のブログ執筆ワークフローは、以下のように完全に分業化しました。

  1. 【Gemini】 過去1年の文脈をベースに壁打ちし、自分らしい記事を執筆。完成した原稿をMarkdown(.md)形式で直接Google ドライブに保存してもらう。
  2. 【ChatGPT dots】 Google ドライブに保存されたMarkdownファイルを読みに行かせ、そのままWordPress(当ブログ)へ自動投稿させる。

実は、今読んでいるこの記事自体も、「Geminiが書いてGoogle ドライブにMarkdownで保存し、それをChatGPT dotsが読み取ってWordPressに投稿する」というリレー方式で公開しています。

ツールは「機能」だけでなく「育てた時間」が資産になる

新しいAI機能が出るとつい「これひとつで全部乗り換えられるのでは」と期待してしまいますが、実際に使ってみると、機能面の優秀さ(手足の広さ)と、自分の分身として思考を深められるか(文脈の深さ)は別問題だと分かります。

しばらくは、「1年かけて育てた頭脳としてのGemini」と、「Google ドライブやNotion、WordPressを繋ぐ自動化エンジンとしてのChatGPT dots」のハイブリッド体制で、ブログ運営や日々の開発をさらに効率化していこうと思います。

AIの使い分けやブログ執筆の自動化に悩んでいる方の参考になれば幸いです。